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フリートーク♪あんだんて♪「子どもたちを巡る法律を考える」 [♪あんだんて♪のイベント]

今回のフリートーク♪あんだんて♪は、弁護士の安保千秋さんをゲストに迎えてお話を伺った。安保さんは母親になられてから司法試験に合格され、弁護士になられた経歴をお持ちで、子どもに関わる仕事をライフワークにしたいと仰っていた。
まずはじめに、教育基本法の改正にともなう問題点や、子どもの権利条約をわかりやすくお話してくださった。話し言葉で聞く専門用語は難しい。いただいた資料をみながら聞かせていただく。

① 教育基本法の改正の問題点として、まず第1章の教育の目的の箇所。改正されて、第2条で「教育の目標」が加えられた点。『目標』というのは『評価』につながり、『評価』とは競争であり、どうしても外れた子どもが出て来たり子どもを追い詰める結果になってしまう点。また格差社会が増大する懸念がある。②第2章では義務教育の期間の9年という数字がはずされている点。という事はエリート教育のための飛び級もあり得るということだろうか・・・?③そして新設されている項目として、私立学校に関する規定が加わり、家庭教育、幼児期の教育などにも踏み込んだ内容が加えられている。本来なら私的領域ともいえる部分も国が介入できるようにしているのか?『道徳』『愛国心』までもが評価の対象になる。ペーパーテストで道徳心がやしなえるのだろうか?

少年法の改正にしてもそうだ。処罰が厳しくなり、適応年齢が引き下げられると、親の不安をあおる結果となり家庭での親子のコミュニュケーションにも変化がおこるだろう。親の価値観を押し付ける結果になるかもしれない。また思春期特有の反抗期を病的なモノに感じる親もいるだろう。いじめの問題にしても、いじめられている側に問題があるように言われたりすると親は不安になり、何とかしようと、辛い思いをしている本人に意見したりする事も多い。また、いじめている側に出席停止を課したりする事もできるというが、それで問題が解決するわけではないと思う。いじめている側にかかえている問題が多いのも事実である。負の連鎖を断ち切るのはなかなか難しい。

とにかく八方塞がりの気もするが、大人の責任として、親としての本気で向き合う姿勢が問われている気がする。してはいけない事はダメだといい続ける事。あなたは大切な存在で価値のある人間なのだと言い続ける事。大人(親)が守るからと伝え続ける事。一緒に考えようという態度をとり続ける事。
改めて、子どもの権利条約を読み返してみても、今回の改正との矛盾点が浮き彫りになる。専門家の視点から具体的にお話いただき「知らなかった・・」では終わらない恐さを感じた。できる事から始めなくては・・・と強く思った勉強会だった。(小梅)


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