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ゆっくりと悩める時間を [事務所の日々]

今日は久しぶりにフェルマータとのお当番。午前中はゆうスペースで、3人の方が参加してくださった。いつものように、最初はそれぞれのお子さんの今の状況をお話いただく。それぞれ状況は違っていても、話を聞く中で何かヒントを得ることができ、個別でゆっくりお話を伺うのとは、また違った気づきがあり、その中から共通したものが見えてくることも多い。数人で過ごす「ゆうスペース」だからこその効用(?)だ。
先日、高垣先生とお話しした際に、「ゆっくりと悩むことのできる時間」の大切さを感じることができた。学校に行けなくなって、親も子ももがき苦しむ時期を経て、学校に行けない状況を受け入れられるようになってくる。気持ちが安定してくる時期に「ゆっくり悩む」ことで、子どもたちは次のステップに進むことができる。元気になっているのに、なかなか動き出さなくて、親の方はやきもきしてしまうが、この時間が大切なのだ。
そして親の方もまた、自分のしんどさをはき出せる場所を持つことが必要だ。かつて、私がお世話になった親の会の世話人さんが「親が元気になれば、子どもも元気になります」と口癖のようにおっしゃっていた。最初はなんとか子どもを動かしたいと思っていた私も、段々とその意味がわかってきた。親が支えられて気持ちが安定して初めて、子どもたちは安心して家にいて、ゆっくりと悩める時間が持てるのだ。
ゆうスペースやオンリーワンに来てくださる親御さんは、本当に辛い状況にいらっしゃることもある。私たちに何ができるんだろうと、無力感を感じることもある。でもお話を聞かせていただいている間に少しずつ表情が明るくなり、お帰りになる頃には少し元気になっていただけることが多い。「また寄せてもらいますね」という言葉を聞くと、「ゆっくりと悩める時間」を持っていただくお手伝いができたかなと思う。♪あんだんて♪の存在の意味を感じることのできる瞬間だ。
午後からは作業をしながら、フェルマータとあれこれ話の花が咲く。自分自身のこと、子どものこと、♪あんだんて♪のこれからのこと。ムダな時間のようで、大切な時間。私たちもまた、♪あんだんて♪でゆっくりと悩める時間を持っているのだ。(さくら)

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