SSW(スクールソーシャルワーク)研究会しが [行ってきました(♪あんだんて♪レポート)]
~SSWをめぐる全国の動きとSSWのこれから~
講師 山下英三郎さん(日本スクールソーシャルワーク協会会長)
2008年度から文部科学省でSSW’er(スクールソーシャルワーカー)が全国的に導入されたが、学校現場でどのような動きがあり、子どもの問題が改善されているのか知りたかったので、聴きに行きました。
日本ではSSWがまったく知られていない1986年に、山下さんは所沢市の嘱託としてSSWの仕事を始められた。その後、JOJOという研究グループ(現日本SSW協会の基になる)ができ、調査、研究をつづけるなかでマスメディアにも何度も取り上げられ、少しずつ社会認知度が高まってきた。しかし、福祉の世界では日陰の存在であった。
山下さんは、所沢市で12年間活動し、各地にも呼ばれてSSWの概念を広めてこられた。SSW’er は2000年赤穂市で導入され、つづけて香川県や千葉県でもモデルプロジェクトとして導入された。
2005年大阪府で初めて県による施策として導入され、一気にSSWの認知度が高まった。
山下さんは、こうした一連の流れのなかで、もっと足元から地道にSSWについて理解と認知を広めていかなければならないと危機感を持っていた。つまり、SSWの理念である「子どもの最善の利益を優先する」姿勢が損なわれるのではないかという心配があり、事業がひろまるにつれ、これまで以上に子どもの人権、最善の利益ということを訴えていかなければならないと思うようになった。これだけは死守しなければと思うが、現実はなかなか難しい状況だという。
第13回登校拒否・不登校問題全国のつどいin京都 [行ってきました(♪あんだんて♪レポート)]
当日、会場に入った瞬間、懐かしいような温かい雰囲気に包まれた。義務や強制ではなく、自分の思いひとつでこのつどいを開催しようとしていて、できる人ができることを自主的にやっていこうという、そんな人の集まりの意欲と支えあう心地よさが感じられた。私は中学の分科会の世話人で入っていたので、他の分科会や講座には行けなかったが、それでも交流会、夜の打ち合わせなど、800人近くのイベントならではの盛り上がりを感じることができた。遠く関東方面からも来られていて、不登校の親の悩みは全国していると実感させられた。このつどいに当事者の子どもも一緒に来て「ひろば」いるという親御さんも何人かおられた。それを聞くだけで、もうだいじょうぶと思える。
「全国のつどいin京都」第4回実行委員会 [行ってきました(♪あんだんて♪レポート)]
大きな実行委員会の合間には、何回も小委員会を地元の執行部を中心に開かれ、さかざまな懸案事項をていねいに議論されている。
今回は分科会の項目について、説明があり決定された。
第3回「社会的ひきこもり支援者全国実践交流会」IN京都 [行ってきました(♪あんだんて♪レポート)]
会場は、北海道から九州まで遠方からさまざまな支援機関の人が来ていて、シンポジウムの会場でも、分科会でも活発な意見交流がおこなわれた。そこにひきこもり問題を糸口にして、人間の尊厳を守る社会になるようにと、地味な活動をつづけている世の中のひとつの流れを見る思いがした。
シンポジウム「現代社会と若者の尊厳」
このテーマについて春日井敏之さん(立命大教授)は、「社会的ひきこもりの青年の課題や支援に関るときに、若者全体の尊厳があまりにも踏みにじられているような現代の社会的状況に行き当たる」「これは、若者だけでなく子どもから大人までが、憲法に定められた人間としての尊厳を傷つけられ、生きづらくなっている社会状況とも重なってきます」と言っている。
以下、パネラーの方の発言の一部を要約。
第13回登校拒否・不登校問題全国のつどいIN 京都第1回実行委員会 [行ってきました(♪あんだんて♪レポート)]
95年第1回「全国のつどい」が大阪で開催され、その後毎年全国をまわって開催されて来た。京都では98年に開催されて以来、10年ぶりの開催である。私は、最初の子どもが不登校になった年に、ちょうど地元大阪で第1回目が開催され、右も左もわからないままたった一人で参加したことを思い出す。そこでは子どももおとなも対等にものを言っていて、おとな同士も上下関係なく、私のような新参者も忌憚なく思いを吐露することが出来た。
今まで身近ではきいたことのない、子どもへのまなざしや親の思いをきいて、ここで言われていることがあるべき姿なのではないか、という気がした。それは、今ふりかえると、自己肯定感がいかに大切で、それを育んでいくにはどうすればいいのかという内容だったと思う。
それから13年、京都市山科で♪あんだんて♪を始めてから5年がたち、第1回実行委員会に出席して、連綿とつづいてきたこの「つどい」の層の厚さを感じた。
登校拒否・不登校を考える京都連絡会主催 京都の「つどい」 [行ってきました(♪あんだんて♪レポート)]
書籍を販売させていただくために、少し早い目に会場に到着したが、すでに世話人の方々がたくさん集まっておられミーティングが始まっていた。懐かしい顔ぶればかりで、私が娘の不登校で悩み始めた7年以上も前から世話人として活動されている方々ばかりである。私は、この方々と出会ったことで救われ支えられてきたんだと改めて感じた。寒い日であったが、皆さんの熱気と温かい気持ちで、心がホカホカとしてきた。
京丹後市フリースクール「bee Free」 [行ってきました(♪あんだんて♪レポート)]
緑の深い風景に見とれているうちに、駅についたら、「bee Free」の小さなプラカードを持った上品なご婦人がお二人で待っていてくださった。
子育てセミナー [行ってきました(♪あんだんて♪レポート)]
初めて、不登校の関連以外で一般企業の組合研修に、講師としてお呼びくださった。自分の子育ての経験や、身近なスタッフの親子関係、あんだんての活動のなかで知り合った、さまざまなご家庭の人間模様から、大切だなと感じることをお伝えできたらと思い、話をさせていただいた。正直言って、人に自慢できるような立派な子育てをしているわけではないので、来られる方が何を期待して下さっているのかによって、どんなふうに受け取ってくださるか少し不安もあった。
でも、子どもが自立していくには、親から受け入れられているという安心感が必要だったり、自分の気持ちも人の気持ちもわかり、通じ合えることで、人間関係がスムーズにいったりなど、今の時代だからこそ、大切なことがたくさんある。
日本学校ソーシャルワーク学会第2回大会IN大阪 [行ってきました(♪あんだんて♪レポート)]
7月7、8日開催 大会テーマ「スクールソーシャルワーカーの人材育成のあり方と課題」
平成17年度から大阪府がスクールソーシャルワーカーを7小学校に導入したと聞いてから、その後どのように活動されているのか知りたいと思っていた。3年目の今年、それまでの活動実績をふまえたシンポジウム、報告、研究発表の場が大阪私学会館で開催されるというので行ってきた。1日目はあいにくスケジュールが合わず行けなかったが、2日目の分科会では参加者すべての方が真摯で熱心な空気のなか、活発な論議が交わされているのを聞くことができた。
宇治城陽久御山登校拒否の子どもと育つ親の会講演会 [行ってきました(♪あんだんて♪レポート)]
「子どもの力を信じて」 講師 春日井敏之先生
立命館大学の春日井先生を講師に迎えての講演。私は残念ながら、後半の交流会のみの参加になった。
初めて参加された方から、それぞれのお子さんの様子をお話しされる。一人ひとりの子どもさんの様子をじっくりと聞きながら「子どもさんは頑張ってるじゃあないですか、そのままでいいんですよ」と声をかける春日井先生。たとえ学校を休みがちでも、学校に行っていなくても、子どもたちはけっして怠けているわけではない。でも、家でゲームをしていたり、勉強をしないわが子を目にすると、親はどうしても何とかならないかと思ってしまう。そんな時、第三者から言葉をかけてもらえると、今のこの子でも大丈夫と思えるようになってくる。もちろん、家に帰ってまたわが子の顔を見ると不安が募ってくるが、何度も親の会に足を運んで行くうちに、納得できるようになるから不思議だ。話されたお母さんはみんな、少しホッとした顔をされていた。